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川舩芯悟 4th Album
‟quadruple”
1. Happy Dance
2. La luna ed il S_ole
3. The Guardian
4. Time-out
5. D_S
6. 冬の灯火
7. ふるさと
8. 君が言った
9. T_C
10. Full Sail
11. 深きに眠る村 -EAwN-
12. Bad machine
13. Q_J
14. 君のくれた休日
15. White Wings
bonus. and over...
1. Happy Dance
軽快なリズムとメロディーのリフレイン。
そこに歌詞はない。
されどこれは弾き語りだ。
気分が晴れない日だってあるだろ。
いつまでも意気消沈してたってしょうがないさ。
そう鼓舞するかのごとく。
メジャーコードがひたすら問いかけてくる。
わかったよ。
気持ちをリセットしてみようじゃないか。
2. La luna ed il S_ole
“月と太陽”
太陽の周りを公転している地球。
そして地球の周りを公転している月。
今まさに公転軌道が一直線上に並ぶ。
数十年に一度の現象。
金環日食の瞬間を映し出しているのであろう。
エクリプス!
3. The Guardian
前作 ‟Driving force”を踏襲しつつも、よりハードでスリリングに展開。
ごきげんなハードロックナンバー。
転調につぐ転調にぞくぞくする。
ローポジからハイポジまで指板を這う。
チョーキングビブラートで揺さぶりをかけてくる。
つんざくメロディーライン。
ストレートなハードロックで終わらせる訳がない。
随所に巧妙な仕掛けが詰め込まれている。
4. Time-out
なんて煌びやかでクリーンなトーンなんだろうか。
しかもそれでいてファットな音色。
真空管のアンプを鳴らしているのだろうか。
挑んだ42.195㎞の距離。
もう後戻りはできない。
ひたすら前を向いてゴールを目指すしか。
非常にも残り時間はあとわずか。
そよ風が吹いたね。
ブリージーなメロディーこそ完走した証だ。
5. D_S
アルバムでの曲のインターバルだね。
木漏れ日がすっと差し込んできた。
6. 冬の灯火
春夏秋冬。
それぞれの季節にしか奏でない曲がある。
ファン待望の音源化。
瞼を閉じて聴いてみる。
情景が浮かび上がってくる。
色彩をも映し出してくれる。
しんしんと降り積もる信州の奥深い村の雪道。
家路を急ぐも歩くのもままならない。
遠くかすかに揺らぐ灯火。寂しさと安堵を表現しているのだろうか。
貴方はどんな情景を感じるのだろうか。
7. ふるさと
どこか懐かしい郷愁にかられてしまう。
山・川・河原・畑・水田。
カブト虫・クワガタ・ざりがに・とんぼ・蛍。
麦わら帽子・サンダル。
そう泥んこになって遊んだあの頃。
思い出のいっぱい詰まった幼少期。
そこには都会の喧騒はない。
セピア色に浮かびあがるあの頃の風景。
安らぎすら覚える。
どんな色彩をつけようか。
8. 君が言った
カントリー調のナンバー。
意表をつく曲調を持ってきたね。
軽やかでシンプルな仕立てだけに、スライドを前面に強調してほしかった。
なにを偉そうに。
9. T_C
アルバムでの曲のインターバルだね。
カントリー調でのカットイン・カットアウト。
気分はリトルテキサス。
バンジョー風につま弾いたね。
沖縄の和楽器三線も取り入れてるのはご愛敬だね。
10. Full Sail
ハードなリフでのカットイン。
間髪いれずRichie Kotzenを彷彿させる怒涛のユニゾンで押し捲ってくる。
たたみかけるボーカルに否応にも煽られる。
そしてまさかの思いもよらぬ展開へと。
繊細なフィンガーピッキングにヒッティングを駆使し、プログレッシブな世界へと誘う。
トレモロのタッチから、ドライブ感溢れるソロをオルタネイトで弾き倒す。
ボルテージはマックスへと。
ワウを絶妙に踏み込んでくる。
斬新すぎるアプローチは、聴くものを虜にする。
川舩芯悟さんが放った渾身の1発だ。
11. 深きに眠る村 -EAwN-
音源で聴くまえに、すでに数年前に生演奏を聴いていた。
ルーパーを駆使して、アコースティック1本で景観を描写していた。
日本の原風景のような村、そう南アルプス山麓の牧歌的な村を。
今回の収録においては、アレンジ面へのこだわりをみせている。
特筆すべきは、シンフォニックな角度でアプローチしているところであろう。
オルゴールでのイントロダクションから始まり、優しく美しい旋律を弾きだす。
中盤から終盤にかけての展開はドラマチックだ。
12. Bad machine
ドロップチューニングでのリフレインは断末魔の叫びだ。
不協和音とも思わせるシンセは、いままさにICチップが壊れる兆候。
そんな症状を現しているのだろうか。
アーミングを織り交ぜながら、ブレイク寸前のメカニズムの疑似音を操ってくる。
いよいよ電源ユニットが悲鳴を上げた。
そして電源は落ちる。
スポイルされるであろうマシン。
変幻自在のエイドリアン・ブリュー降臨か。
13. Q_J
アルバムでの最後のインターバル。
アルバムには数曲インターバルが収録されてるよね。
このインターバルの位置づけが気になってしまう。
次回アルバム収録曲を見据えてのトライアルなのか。
アルバム全体を聴きこんでいくとそういう解釈になりうる。
きっとリスナーに投げかけてくれているんだよ。
曲調はJazzyなタッチで、イージーリスニングのイメージかな。
シチュエーションは、休日の午後の昼下がり。
14. 君のくれた休日
まことにフラットでナチュラルだね。
いい意味で収録における緊張感は感じられないよ。
コンセプトとか、タイトルとか、ほとんど意識することなくフリーに。
曲の中盤のヒッティングは感性で。
ふと遊びに来てくれた友人に贈る。
おもむろにギターを手にして、つま弾いた曲なんだろうな。
15. White Wings
これぞ川舩芯悟さんの真骨頂。
音楽の三要素メロディー・ハーモニー・リズムを独りで奏でてしまう。
そしてスラップ・タッピングなど卓越したテクニック。
時にルーパーを駆使しての奏法は、じつに独創的で心揺さぶられる。
どうなんだろう。
収録にあたっては、かなりアタック音を意識しているような。
長い間弾きこまれてきたHeadway。
箱鳴りをも見事にひきだしている。
コックピットの操縦士が計器のスイッチをいれた。
タービンが燃焼し回り始めた。
いままさに滑走路からフライトするジェット機。
機内の窓から視界に入るアルミ合金の白い翼。
高度3万3000フィートの空の旅を楽しんでみようじゃないか。
高揚感溢れる抜群にいかしたナンバーだ。
2020.8.23
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